ナカモの180余年の歴史の中から、様々なエピソードをご紹介していきます。
日本、特にこの名古屋圏内の食文化の礎を垣間見ることができるかも・・・。
時は天保元年(1830)年。中島屋茂兵衛が始めた小さな麹屋が、甘口の白味噌を造るようになったのが味噌屋、ナカモの始まりです。豆味噌文化のこの名古屋でなぜ白味噌を?・・・。そこには名古屋の味と切っては切れない関係にあったからなのです。
それは・・・
代表的な名古屋の味「味噌煮込みうどん」。その隠し味に使われてきたのがナカモの白味噌だったのです。豆味噌の中に2割程白味噌を混ぜることによって、豆味噌特有の渋みを抑え、何とも深みのある味わいを醸し出していたのです。今も名古屋の多くのうどん屋さんでナカモの白味噌は親しまれ、愛され続けているのです。
全国的にもその名の高い名古屋名物、名古屋コーチン。その歯ごたえのあるしっかりとした肉質は様々な調理法によって楽しまれてきました。
その中でも味噌漬には、
が用いられていたのです。
大豆がほとんど丸ごと入ったナカモの白粒。その甘みと麹の香りが鶏肉にしみ込み、網焼きにすればほのかに焦げた大豆の香りが食欲をそそるのです。